扱いやすく頑丈なクロモリ製のフレームで、汎用性を意識した設計と仕様
FUJIの定番とも言えるクロモリチューブを採用したフレームは、シンプルで無駄のない佇まいで、時代に左右されないスタンダードなスタイル。ワイドなライザーバーとギアトラブルの少ない1×8速のパッケージでで、シティライド〜ライトなツーリング用途を想定した仕様ですが、よりハードコアな小径愛好家からのニーズも想定し、ドロップハンドルへの換装やフロント多段化(Fディレイラーの後付け)も想定したジオメトリー設計としました。ギア周りのアレンジによってはより長距離/起伏の激しいライドにも対応できるポテンシャルを持っています。また、シティライドに便利なセンタースタンド/フェンダーを想定した台座やがある一方で、各種アイレットも抜かりなく備えているので、別途ギアやラックを追加して、日を跨いだキャンピングライドを楽しむことも可能です。
※FUJIが考える、クロモリ自転車の魅力はこちらをご覧いただければと思います。
豊富なエアボリュームと一回り大きな外径が生み出す、高い走破性と巡航性
タイヤは、乗り味にもっとも大きく影響を及ぼす要素。一般的に、700cなどに比べて快適性が低いと言われがちな小径車ならなおさらです。STAUTは20″x1.95″のブロックタイヤを採用することで、小径車ながら高い快適性/トラクション性を実現。また、フレーム側のタイヤクリアランスは最大20″x2.4″まで取られており、よりファットなタイヤへカスタマイズすることで小径車としては未体験に近いレベルで唯一無二の乗り心地/個性的なスタイルを実現することも可能です。さらに少し専門的な話になりますが、太いタイヤの副産物とも言える「一回り大きな外径」は20インチ(406)においては一般的な451×28cサイズのタイヤと同等の外径となり、巡航性能の向上にもつながっています(700cに対する650Bロードプラスサイズと近い発想)。
荷物が多くなりがちな人も安心。大きなクリアランスと豊富なアイレット
ミニベロのフレームは、設計上フレーム周囲に余分なクリアランスが生まれることがほとんどです。車体から少し離れて見てみると、シャープなクロモリチューブで囲まれたダイヤモンドフレーム内のスペースも、ハンドル〜フロントタイヤのスペースも、700cのそれに比べると必然的に遊びが大きいことに気付くことかと思います。
やや主観にはなりますが「こういったクリアランスをどう活かすか」みたいな部分もミニベロの隠れた楽しみの一つ、のような気がします。そして、この特性と相性が良いのが、この数年で大きく市民権を得たバイクパッキングという文化。STAUTなら、フロントトライアングルはフルサイズのフレームバッグをオーダーして丸ごと積載要素として確保しつつ、ライド中の活用頻度が高くなりがちなボトルや小物は、アクセスしやすいシートチューブ部分のアイレットにつける、なんてことも可能です。しばしば耳にする小径車のメリットとしては「車輪が小さく取り回しがしやすい」ことがよく挙げられますが、小径車ならではの「スペースの遊び」は、普段の生活にも週末の冒険にも小さな恩恵をもたらす一つの要素となることでしょう。