ADVENTURE ROAD
グラベルロードよりも高い運動性能と拡張性が要求されるカテゴリー、アドベンチャーロード。今まで走行性能と実用性を兼ね備えたロードバイクというものが存在しなかったが、その両立を図るべく開発されたのがJARI。バイクパッキングなどロングツーリングからアグレッシブな未舗装路の走行を想定したこのモデルには、優れたバイクコントロール性や快適性はもちろんのこと、あったら良いなという便利な機能が満載。
PERFORMANCE
ゼロベースで開発されたプラットフォームに与えたかった要素は、優れた振動吸収性と速度安定性。フルカーボンフォークに独自のシートステー、そして長く取られたホイールベースなどでその両立を実現。ジオメトリーは他のFUJIのグラベル系と違って長距離走行に重点を置いたエンデュランスタイプを採用。これらの特徴から長時間の走行も難なくこなせるライドフィールをもたらすことに成功。ワイドブロックタイヤを履けば悪路が続くトレイルにも入っていく事が可能で、逆にロードタイヤを履いて街中での機動性を重視する仕様にも対応できる。
FEATURE
リアエンドは強靭な6066番を使用して、軽量化を狙ってメイントライアングル部分は振動吸収性に長けた6061番を使用した前後異素材のミックスアルミフレームを採用、チューブ形状は部分的に振動吸収力を上げたり剛性を上げたりと必要に応じて味付けが施されている。ジオメトリーはヘッドチューブとシートチューブアングルは安定した速度維持をもたらすべく設定され、特に低く設計されたBBハイトは低重心化を実現、ロングホイールベースと相まって優れた巡航性能をもたらす。435mmと長く取られたチェーンステーはバイクの挙動を安定させるだけでなく45mm幅のタイヤ装着をも可能にする(650Bホイールに換装する場合は47cまで対応) 緩いカーブを見せるSeatedシートステーは優れた振動吸収性をもたらし、BB規格は敢えてBSAタイプにすることにより出先でのトラブルを高い確率で解決することが可能。ディスクブレーキはフラットマウント対応となっている。
シフトケーブルとリアブレーキケーブルはダウンチューブに内蔵され、外的ダメージからケーブルを守ると同時にあらゆるバイクバッグの装着を可能にする。シフトケーブルはヘッドチューブで交差するルーティングで、フレームに対するケーブルの擦りや万が一の時のケーブルの突っ張りを防ぐ役割を果たすと同時に、ケーブルが大きくカーブするのでハウジング内のフリクション低減や、ハウジングのテンションを利用した直進安定性の向上という効果もある。
5つのボトルケージの装着を可能にし、トップチューブ上面には様々なストレージをボルトオンで固定するマウントも追加。前後キャリアの取り付けが可能なマウントも標準装備。ロングツーリングでの不安を解消する十分な積載性能となっている。
バイクパッキングでも走行不能なエリアに遭遇して長い距離を担ぐのも稀ではないので、2mmの厚さのシリコンパッドをトップチューブ下に標準装備してライダーの肩への負担の軽減を狙った。
基本的に前後ホイールとも12mmスルーアクセルでマウントするタイプだが、トレーナーの使用などを考慮してリアのみQRとのコンパチ使用となっている。
フォークはブレーキケーブル内蔵型のフルカーボン仕様となっており、障害物の接触による転倒を未然に防ぐ。また、2018年モデルよりフォークブレード側面にボトルケージやラックなどをマウントできるUtility mountが新たに追加。利便性がさらに向上した。
Brian’s voiceFUJI BIKE TECHNICAL DESIGN TEAM
2017 年に登場したFUJI のアドベンチャーロード「JARI」。2018 年モデルは新たに3 モデルのラインナップとなってリリース。 JARI はその名の通り日本語の砂利から取ったもの。製品化するまでに6 種類のプロトタイプを試作してテストを繰り返した思い入れの強いモデル。ショルダーパッドについてはトレイルに入った際に走行不可能なエリアに差しかかって、バイクを担いで長い距離を歩いた時に思いついたし、BENTO BOX マウントについてはベルクロオンのタイプが現在主流だが、今後ボルトオンタイプが続々とリリースされるのを見越したスペックインになっている。BB スペックはかなり迷ったけど、メンテナンス性の高さや多くのショップが常備しているであろうパーツということで、緊急時の問題解決がしやすいBSA を最終的に選んだ。積載性を重視しているのでフレーム強度はかなり高く、その分重量はアルミフレームの中では平均的。様々な用途に柔軟に対応出来るマルチパーパスバイクということもあって、我々はこのバイクをスイスアーミーナイフ( 十徳ナイフ) と呼んでいる。全グレードのハンドルにはこのバイクのために特別に作られたOVAL のアドベンチャーバーを採用。ライダーの手首の角度を最適化しドロップ部分をより有効的にする為に一般的なロードタイプより20mm 幅が広く、125mm ドロップ、4 度バックスウィープ、25 度アウトスウィープ仕様となっており未舗装路でのバイクコントロール性が向上。あと密かにアピールしたいポイントが高速巡航性の高さ。フレームのリアセンターが長いこともあり加速性能は平均的だが、ロングホイールベースと低いBB 位置による低重心のおかげで、高速域での速度キープが比較的容易になっている。直進安定性も高いのでシビアなバイクコントロールを必要としないのも長時間走行には大きなメリット。
JARI 1.5 はSRAM APEX 仕様で、1.1 同様1x ドライブトレーン仕様となっており、グラベルロードやシクロクロスに比べギア比が若干軽く設定されて悪路の走破を容易にしている。WTB SX19 ホイールにClement X’ Plor USH の35c タイヤをセット。メカニカルディスクブレーキ仕様でTRP Spyre を搭載。対抗ピストン仕様で軽量かつ十分な制動力を持つメカニカルブレーキ好きには定番のブレーキ。
SPECIFICATIONS
- Price
- (完成車)¥180,000(税別)
- Sizes
- 46cm, 49cm, 52cm, 54cm, 56cm
- Color(s)
- Matte Silver
- Main frame
- A6-SL Super Butted Aluminum, semi-internal cable routing, flat-mount disc & convertible axle dropout
- Rear triangle
- -
- Fork
- FC-440 Full Carbon Monocoque, 12mm thru-axle w/ flat-mount disc tabs, tapered steerer,
rack/water bottle mounts - Crankset
- Oval 300 1x, 40T
- Bottom bracket
- Praxis Works sealed-BSA thread
- Pedals
- N/A
- Front derailleur
- N/A
- Rear derailleur
- SRAM Apex 1X, long cage
- Shifters
- SRAM Apex 1X, 11-speed
- Cassette
- SRAM PG1130, 11-42T, 11-speed
- Chain
- KMC X11EL-1 w/ MissingLink, 11-speed
- Wheelset
- Oval concepts 327 Disc , 12mm thru-axle , 700C 24/28H rims
- Tires
- Clement X’Plor USH, 700 x 35c, 30tpi, wire bead
- Brake set
- TRP Spyre C mechanical disc, 160mm rotors
- Brake levers
- SRAM Apex 1X
- Headset
- FSA No. 42, 1 1/8" - 1 1/2", integrated cartridge
- Handlebar
- Oval Concepts 325, 6061 alloy, 31.8mm clamp, 125mm drop, 25° flare, 4° sweep
- Stem
- Oval Concepts 313, 3D-forged 6061 stem body, +/-7°
- Tape/grip
- Oval Concepts 300 bar tape, suede
- Saddle
- Oval Concepts 238, steel rail
- Seat post
- Oval Connepts 300,6061 alloy, 27.2mm diameter
- Accessories
- -
- Weight
- 10.0kg
MATERIAL
- A6-SLアルミニウム
自転車産業で使用されるアルミ素材よりも35%高い強度を持つ革新的なチタン配合のアルミ素材を、FUJI独自の製法により、溶接部分の肉厚を薄く仕上げている。超軽量・高剛性・高強度を持つフレームのポテンシャルは、既成概念を吹き飛ばす程のパフォーマンスを発揮する。国内トラック競技において、カーボンフレームを相手に勝利を重ね、その性能を証明している。 - FC-440
超高剛性C-10カーボンから作られるフルカーボンモノコックのフォーク。
GEOMETORY
Size | 46cm | 49cm | 52cm | 54cm | 56cm |
---|---|---|---|---|---|
Seat Tube, Center to Top | 460 | 490 | 520 | 540 | 560 |
Top Tube, Effective | 510 | 525 | 535 | 545 | 560 |
Head Tube | 110 | 120 | 140 | 150 | 170 |
Seat Tube Angle | 74.5 | 74.5 | 74 | 73 | 73 |
Head Tube Angle | 70.5 | 70.5 | 71 | 71.5 | 72 |
Chainstay | 435 | 435 | 435 | 435 | 435 |
Wheelbase | 1004 | 1020 | 1022 | 1016 | 1027 |
Fork Offset | 48 | 48 | 48 | 48 | 48 |
Bottom Bracket Drop | 69 | 69 | 67 | 67 | 67 |
Reach | 363 | 375 | 375 | 370 | 379 |
Standover | 748 | 767 | 790 | 804 | 824 |
Stem | 80 | 80 | 80 | 90 | 90 |
Handlebar Width | 400 | 400 | 400 | 420 | 420 |
Crank | 165 | 170 | 170 | 172.5 | 172.5 |